算数(数学)得意化プロジェクト
文章題が苦手?


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四則計算が苦手…

分数の計算が苦手…

小数の計算が苦手…

文章題が苦手…

割合の文章題が苦手…

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とにかく文章題が苦手…
 多くの生徒は小学校に入学して初めて本格的に算数を学びます。最初にたし算を学んで、そのあとたし算の文章題を解きます。この段階で算数の苦手化が始まるんだと思います。

 この時点ではまだたし算しか習っていないので、当然文章題もたし算で解けるものばかりです。ここで、しっかり文章を読んでその内容にあった立式ができればよいのですが、立式といったって全部たし算になるのはあたりまえなので、「ああ、とにかく文章中にででくる2つの数字をたせばいいんだ!」といった納得のしかたをして、問題を十分読まずに機械的に解いていく生徒がたくさんいるように思います。

 困ったことにこの方法で、小学校生活の前半(1〜3年くらいまで)はのりきれてしまうのです。次にひき算をやったら、ひき算の文章題、かけ算を学んだら、かけ算の文章題…。そうすると、文章題の内容をよく考えて式をたてるのでなく、とりあえず今勉強している計算は何かで、どんな式を立てるかを決定する生徒が出てくるのではないかと。そして困ったことにそれでも結構な点数がとれてしまうのではないか…。

 この方法で初めて本格的に行き詰まるのは、おそらく小5で割合の3用法を学ぶときではないかと思います。さすがにそのときになれば、生徒もはっときづいて徐々に方向修正はされていきます。そしてさすがに中学生くらいになれば、基本的な文章題すら解けないといった問題点を抱える生徒は表面的には少なくなります。

 ところが実際には小1〜小3までの3年間、なかば反射的に立式をこなしてきたという習慣はそう簡単になくなるものではありません。5年生、6年生になって複雑な文章題を解くようになったとき、怪しげな式を立ててくる生徒の何と多いことか!「なんでこんな式になったの」って聞くと、「えっ…。なんでだろ」とか「なんとなく」とか、ほとんど思考していない、というよりそもそもろくに問題すら読んでいない場合が多い。なんで、こんな風になっちゃったんだろう…って考えた結果たどり着いた結論が、「原因は基本的な文章題をろくに考えずに解いてきたことにある」ってことです。この説が本当に正しいかどうかはわかりませんが、そんなにはずれてもいないかなって思います。

 こんな書き方をすると、「悪いのは長い間そんないいかげんな解き方をしてきた生徒だ!」と考えていると誤解されるかなって気もしますが、実際には私は悪いのはそんな設計になっているテキスト(教科書)だと考えています。

 ではこの時点でつまずかないようにするために、もしくはすでにつまずいてしまった場合速やかに方向修正するためにはどうすればよいか。それは小1〜小3レベルの基本的な問題でいいから、+−×÷を計算させる文章題が混合されたものをたくさん解くことだと思います。この点で市販のテキストには大いに不満を感じています。まず+−×÷の文章題がほどよく混合されたものがないということ。そしてもしあっても、しつこさに欠けるということです。
 実際には小1〜小3まででも、+と−や×と÷を識別させる文章題はスポット的に学習する機会があるのですが、量的にはごくわずかです。

 先ほど「たくさん解くこと」だといいましたが、何問くらい解けばよいのか。おおざっぱにみつもって最低でも1日10問×100日=1000問くらいは欲しい。純粋に1000問なくてもいいから100パターンくらいの問題が順番を変えながら出てきて欲しい。そうしたら繰り返し何回も使えます。この要求から考えると市販のテキストの問題数はいかにも少なすぎる。ちょうどいいのがないんです。だから作りました。
→ミク分へ

 
文章題を得意にするプリント? 

計算にしろ何にしろ、そんなたくさんの問題パターンは必要ないと思います。生徒が丸暗記できない程度であればいい。だいたい100パターンもあればほとんどの生徒が丸暗記する事を断念すると思います。

 ただし1枚10問のプリントを10枚用意してそれで100パターンだと都合が悪い。生徒が「3番のプリントだと答えは順番に3→5→7→…」って暗記してしまうからです。そんな生徒本当にいるのとお思いでしょうが本当にいます。そして「3番のプリントだと答えは順番に3→5→7→…」なんておぼえることがいかに無駄な努力であることか。将来何の役にも立ちません。だけど、真面目で算数が苦手な生徒ほどこれをします。

 だから順番を変えてくれればいいんです。最初に印刷した10枚と、次に印刷する10枚は同じ問題が100問だけど、並び順が違う。これだけで生徒は丸暗記を断念して「ちゃんと計算した方が早いや」って思ってくれます。

 そして100パターンでいいからちゃんと吟味された問題であって欲しい。ある参考書に、「〜と〜とあわせて〜」って書いてあったらたし算だ!って書いてあったけど、本当かな?「さくらさんとまこさんの持っているプリンはあわせて10個で、さくらさんは6個持っています。まこさんはプリンを何個持っていますか」って問題はたし算ですか?

 こういった単純にキーワードで何算かを判断しようとしているけしからんやつをなくすためにも、わざと「あわせてだけど引き算」みたいな問題もまざっていて欲しい。
 なんなら解けない問題があってもいい。「バナナは3本、りんごは7個あります。バナナはりんごより何本多いですか」とか。この問題に何の疑問を抱かずに「4本!」って答える生徒がいたら、かなり問題だと思いませんか?「あれっおかしいなあ」とか思いながら、「ムリ」って書いてくれたら正解みたいな…。こんな問題が1割くらいまざってて正解は「ムリ」ってやった方が、文章題を解く力はきちんとつくと思います。

 だから、1年生の最初にたし算を学んだだけの状態で初めて文章題を解かせるときにも、ひき算の文章題を混ぜちゃえばいいんです。当然この時点ではひき算の問題は解けません。だから「ムリ」って書いてくれたら正解にするとか。こうした方がしっかり問題を読んで考える生徒は育つと思います。

 もしかしたら、できちゃう生徒も何割かいるかもしれない。ひき算ってのはたし算の逆算ですからそれさえわかれば、トライアル&エラー(とにかくいろいろ数字をあてはめてみる方法)でも解くことは可能ですから。ミク分(ミックス文章題)はそういった設計になっています。

ミク分(ミックス文章題)完成!
 とりあえず+−文章題のミックスプリントの試作版を作って生徒にやらせてみました。プリントの名前は「ミックス文章題」略して「ミク文」。ちょっとかわいいでしょ。その結果さすがに小5〜小6にもなってさっぱりできない生徒はいませんでした。(小5と小6にやらせました)

 でも、正答率が80〜90%の生徒はちらほらいた。まあちょこっといじわるして取り入れた「正解はムリ」は別にしても、それでもふつうの小1の問題を間違える生徒がけっこういました。 間違えた原因は主に2つです。1個目は単なる計算ミス。15−3=2とか。これはたいして問題ないでしょう。軽傷だと思います。

 2個目は立式のミスです。実際に式は書かせませんでしたが、5+3=8となるべきところが2とかになっているのでわかります。これにはさらに2つのパターンがあって、問題をしっかり読まなかったあわてんぼと、素で迷って間違えた生徒です。
 生徒の頭の中は見えませんが、実際に解いているところは観察していたので、このどちらかであるは反応時間でだいたいわかります。短時間で解いて間違えた生徒が前者、時間をかけて間違えた生徒が後者ですね。前者の中にはけっこう算数ができる生徒も含まれていました。後者は算数が苦手な生徒です。どちらのパターンで間違えた場合もおそらく「ミク文」を練習する必要があると思います。

 ここから先は推測になるのですが、小1の文章題ですから、十分時間をかけて考えてそれでもわからないってことはないんですね。真剣にしっかり読んで解けばできる力はあるんです。ところが、問題を解いているときにふと「しっかり読んで解くぞスイッチ」が切れちゃうことがある。

 多分真剣に考えるのが面倒くさくなるんだと思います。「しっかり読んで解くぞスイッチ」がきれちゃった以上、立式はカンに頼ることになります。それでもたとえば、キーワードでたし算かひき算を判断できる問題であれば、当たる可能性は高い。すなわち小学校の授業やテストであればこれでもたいして困らなかったんだと思います。ところが「ミク文」には意地の悪いことに、キーワードで判断すると間違える問題が混ざっているので、間違えてしまうんですね。

 前者の「あわてんぼ」タイプは見切りが早すぎる。最後まで問題を読んでいないのに、答えをだしちゃうから間違えるのです。もうこれは半ば習慣なんだと思います。誤った習慣を修正するためにも、最後まで油断できない文章題を毎日練習して、最後までしっかり読んで時間をかけて判断する習慣を身につける必要がある。

 後者の「算数が苦手」タイプはあきらめが早すぎる。これちょっと難しいと思うと、あきらめてカンで立式をするから間違えるのです。最後まであきらめないで思考する習慣を身につける必要がある。このとき、「あきらめないで思考したけれど、結局最後までわからない」問題では意味がないので、問題は簡単である必要がある。試作品の「ミク文」は+−のみのミックスでしたが、実際は四則ミックスも作成しました。

 それでは「全問正解」だった生徒には問題はないか。ないとは言い切れない。四則ミックスでひき算とわり算の順序を考えても、6通りしかない訳ですから「カンで立式」をしても6分の1は当たるわけです。たまたま運がよかっただけかもしれない。だから何度か繰り返して、常に満点が取れるようになるまで練習する必要はあるかもしれない。ただし、きちんと考えて立式できる習慣がついたのであれば、「ミク文」を繰り返し解く意味はあまりないと思います。無駄な努力はしないようにしましょう。

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