算数得意プロジェクトについて
長い間、生徒に算数を指導していると、算数の得意な生徒や自分自身と算数の苦手な生徒の間に明らかに差を感じることがあります。算数の苦手な生徒には大きく分けて2つのパターンがあります。
1つ目は基本的に努力が不足している生徒です。このタイプの生徒に対して、成績不振の責任を一方的に生徒の姿勢に求めることは簡単です。だけど、努力をさせられなかった指導者側にだって責任はあるんじゃないか。彼らに与える課題の量や質が適当であったかどうか、生徒がやる気になるような指導ができたかどうか。まずそこを十分検討してこれなら大丈夫って状態にして、生徒の姿勢に責任を求めるのはその後でもいいのではないか。というのが、算数得意化プロジェクトの基本姿勢です。
2つ目は努力の量は十分なのに、努力の方向が間違っているために算数が苦手になっている生徒です。こちらのタイプの生徒を指導していると、根本的に思考のルートが算数を得意とする生徒とは異なっていることを感じます。この違いをセンスとか才能といった言葉でかたづけるのは簡単なことです。だけど例えばその違いが脳内のシナプスの結合の違いであれば、外部から適切な刺激を与えることで何とかしてあげられるのではないか…。しかし「これをやれば大丈夫」って言えるほどの教材には私自身まだ出会ったことがないし、正直に言ってその点まで真剣に検討して設計してある教材はないのではないかと感じています。なければ自分たちで作ろうというのもまた、算数得意化プロジェクトの基本姿勢です。
今回(2008年5月7日現在)ある程度形になったものを、こういった形で発表させて頂くことになりました。だけど、ここで発表したものはまだ本当に作成しかったもののほんの一部です。今後さらに時間と費用をかけて、もっと色々な学年や色々な分野のものも作成し、できたらまた紹介させて頂きたいと思っています。今回紹介させて頂いた教材の継続使用が有料になっているのも、今後の開発のためだと理解して頂けるとありがたいです。ご負担頂く費用はできるだけ家計を圧迫しない金額に設定したつもりです(月額¥315です)。
算数得意化プロジェクトはまだ発足したばかりです。今後さらに研究を重ねて、よりよい活動をしていきたいと思っておりますので、応援してください。よろしくお願い致します。
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