算数得意化プロジェクト
算数が得意になりたいと願うすべての子どもたちのために…

 ハイレベル文章題−1 表を利用する文章題(T)

 ここではまず「表」に整理する練習から始めましょう。

 そもそもレベルの高い文章題が苦手な生徒は、問題を解いているうちに自分が何をやっているのかがわからなくなっている場合が多いのです。例えば計算の途中で出てきた「13」って数字が、速さなのか時間なのか道のりなのかがわからなくなってしまう生徒はかなりの割合でいます。

 だから速さや食塩水などの問題であれば表を作って、「速さ」や「時間」「道のり」を書き込む場所を決めるだけで、けっこう解けるようになることも多いのです。

 特にこの「表」は数値の変化をとらえる問題では、非常に有効な方法です。いくつか例をあげて説明しましょう。

T11−基本 T11.pdf へのリンク
 まずもっとも基本的な表の使い方から練習を始めましょう。


【問題1】
 まず問題文に書かれていることを表にしてみましょう。このように表にすることによって、問題文中に出てくる、50、2、125といった数字が、塩酸の体積なのか、アルミニウムの重さなのか、どこを求めればよいのかを確認する作業が自動的にできます。

 実は文章題の苦手な生徒はこの確認作業ができていないことが多いのです。ですからこれをするだけで、ぐっと正解に近づきます。

 表を見て、塩酸が何倍になっているか考えてみましょう。
50×□=125
    □=125÷50
    □=2.5
 2.5倍になっていることがわかります。

 塩酸の体積が2.5倍になれば、アルミニウムの重さも2.5倍になると考えられますから、
2×2.5=5(g)
このようにして答えを出すことができます。

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【問題2】
 問題文に書かれていることを表にします。次に酸素が何倍になっているかを考えてみましょう。
90×□=150
    □=150÷90 これは割り切れません。分数にしてみましょう。
    □=150/90
    □=5/3
5/3(3分の5)倍になります。過酸化水素水も5/3倍になると考えられますから、
42×(5/3)=70(ml)
できました。

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 ここで例にあげた2問は算数のというよりもむしろ理科の問題です。レベル的には中学入試や、中学の理科で出てくるレベルです。
 このタイプの問題は実は比を使えばもう少し楽に解くことができますが、これをわざわざ表を使って解く練習をする主な理由は、

@ 現在のカリキュラムでは比を学習するのは6年生の後半なので、それが終わるのを待っていると、なかなか「表」の練習が始められない。

A 基本的な問題で表を書く練習を十分しておけば、より複雑な問題で複雑な表を書くときに役立つ。

B 中学生になってこのタイプの問題を理科で解くときには、比を使うことを忘れてしまっている場合が多い。

の3つです。

 基本的な表の使い方を十分練習して、さらに応用的な表の練習に備えましょう。


T12−基本〜最初が0にならないタイプ T12.pdf へのリンク
 次に基本的な「表」のなかでも、最初が0にならないタイプの表の使い方を練習しましょう。
 これから紹介する表も、理科で役立つ場面があります。


【問題1】
 まず表を書いてそれを見ながら考えます。
この表の20gと30gのところをを見ると
おもりの重さが
30−20=10(g) 重くなると
ばねの長さが
40−35=5(cm) 長くなることがわかります。

 0gから20gまでは
おもりの重さが
20−0=20(g) 重くなっているので
ばねの長さは、10cm長くなっていると考えられます。

 何もつるさないとき(0g)のときのばねの長さは
35−10=25(cm)
このようにして答えを出すことができます。

 おもりの重さが0gのときでも、ばねの長さが0cmにはならないので、L11の問題よりは難しくなっていますが、表をしっかりかけば正解することは決して難しくないと思います。

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【問題2】
 まず表にしてみましょう。

A駅からB駅まで、8−0=8(km) を、
8:21−8:15=6(分) で走っています。

B駅からC駅までは、
8:30−8:21=9(分)で
A駅からB駅までの 6×□=9
                 □=3/2(倍) の時間で走っています。

時間が3/2倍であれば、距離も3/2倍になると考えられるので、
8×3/2=12(km)

求めるのはB駅からC駅までの距離なので、これで正解になります。

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 ここで例にあげた2問は中学校で学ぶ1次関数の問題ですが、表を使えば小学生でも解くことができます。


T21−ニュートン算(基本編) T21.pdf へのリンク
 中学入試の世界で「ニュートン算」と言われている問題を「表」を使って解く練習しましょう。
「ニュートン算」は「増加」と「減少」が同時に進行しているときに、「増加量」または「減少量」がどうなっているかをトータルで考える問題です。まず問題を解きながら説明を進めましょう。



【問題1】
 まず表を書いてそれを見ながら考えましょう。
1分間に11人にチケットを売るので、行列は11人減りそうなものですが、その間に5人並んでしまうので、実際には6人しか減りません。これが難なく理解できるようであれば何も問題ないのですが、ここがなかなか理解できないからニュートン算が苦手な生徒はたくさんいます。

 これを理解するためには、表の中に5人増える、11人減るって書くこと。そして、2回にわけて計算するとよいと思います。
まず5人並ぶから、
144+5=149(人)

そして11人にチケットを売るので、
149−11=138(人)

同じように2分後には、
138+5=143(人)
143−11=132(人)になります。

1分後には144人が138人になるので、
144−138=6(人)

2分後には138人が132人になるので、
138−132=6(人)

1分で6人減ることがわかります。

144人減るのに何分かかるかがわかればよいわけですから、
144÷6=24(分) できました。

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もう一問といてみましょう。先ほどの問題と同じパターンの問題です。

【問題2】
 まず表にしてみましょう。

1分後の水の量は
140+4=144
144−9=135(リットル) です。

1分で 140−135=5(リットル) 減りますから、

140−30=110(リットル) 減るのにかかる時間は

110÷5=22(分) できました。

 2分後の水の量はこの問題では確認する必要はないのですが、減り方が一定かどうか心配な場合には確認するようにしましょう。

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 ニュートン算のように「増加」と「減少」が同時に進行している場合、トータルでどうなっているのかを考えることは意外とややこしくて間違いやすいのです。これを紙の上に書いて残しておいて、それを見ながら考えるとかなり解きやすくなりますし、間違えも防ぎやすくなります。


T22−ニュートン算(応用編) T22.pdf へのリンク
 T21では「ニュートン算」の基本的な問題を勉強しました。ここではもう少し応用的な問題にチャレンジしてみましょう。とは言っても、基本的にT21と同じ問題で、求める場所がちょこっと違っているだけですが…。


【問題1】
 この問題もまず表を書いてそれを見ながら考えてみましょう。

 表を見るとおこづかいは12か月で3000円減ってもよいことがわかるので、1か月で何円減ってもよいかを考えると、
3000÷12=250(円) 250円だということがわかります。

 そうすると1か月後のおこづかいは
3000−250=2750(円) になります。

 毎月500円ずつ増えるはずなので、もし使わなかったらおこづかいは、
3000+500=3500(円) になるはずです。

2750円しか残しておけばよいのですから、
3500−2750=750(円) 使ってよいことになります。

上の計算では、使ってよい金額を□円として、
3000+500−□=2750 という式を作って、最後の2つの計算をいっぺんにやっています。
なれてきたら、このように解くとよいでしょう。

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 実はニュートン算にはさらにもう一段階難しい問題のパターンがあるのですが、それは中学入試を志して頑張っている生徒でもなかなか理解できないほどの問題なので、みなさんに紹介するのはまたの機会にしておきましょう。


T31−変化する2つの量の関係(基本編) T31.pdf へのリンク
 ここでは変化する2つの量の関係を、表を使って明らかにしていきます。まず問題を解きながら説明を進めましょう。


【問題1】
 まず表にしてみました。

 1か月後だけ計算してみると、1か月後には
兄の貯金は、6000− 300=5700(円) に
弟の貯金は、2000+ 200=2200(円) になります。

 兄と弟の貯金の差を考えると、
現在は、   6000−2000=4000(円)
1か月後は 5700−2200=3500(円) になります

 1か月でその差は、4000−3500=500(円)
減少しています。
現在4000円ある差が0円になるためには、
4000−0=4000(円) 減少すればよいので、
それにかかる時間は
4000÷500=8(か月) できました。

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もう一問

【問題2】
 まず表にしてみましょう。

 1分後の2人の位置を計算しました。
姉は、 90+65=155(m)
妹は、270+50=320(m) です。

 2人の位置の差は、
現在が、 270− 90=180(m)
1分後が、320−155=165(m) です。

 1分でその差は180−165=15(m) 減少しています。
現在180mある差が、180m減少して0mになれば
追いつきます。
それにかかる時間は180÷15=12(分)

12分後の姉の位置は、 90+65×12=870(m)
12分後の妹の位置は、270+50×12=870(m)
どちらで計算しても870mになります。

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 中学校で学習する一次関数の交点を求める問題と同じイメージです。
 【問題2】は中学入試で「旅人算」と呼ばれているタイプの問題です。簡単な旅人算であればこのようにして解くこともできます。


T32−変化する2つの量の関係(応用編) T32.pdf へのリンク
 ここでは、T31で勉強した、「変化する2つの量の関係」の問題を、もう少し発展させた問題を学習しましょう。
T31は単純に2つの量を比較するだけでしたが、T32では一方または両方を何倍かして比較することになります。中学受験の世界で、「年令算」と呼ばれているタイプの問題です。



【問題1】
 このタイプの問題を解く場合、A君の年令とお父さんの年令を比較しても、上手に解くことができません。等しくなるのはA君の年令の2倍とお父さんの年令ですから、A君の年令の2倍とお父さんの年令を比較します。

 現在と、1年後を計算してみました。A君の年令の2倍とお父さんの年令を比較すると、その差は
現在は  44−24=20
1年後は 45−26=19
その差は1年に
20−19=1 ずつ減少することがわかります。

 現在20ある差が0になるのが何年後かがわかればよいわけですから、
20÷1=20(年後) できました。

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もう一問

【問題2】
 この問題も【問1】と同じ解き方で解けるのがわかりますか?この問題ではお兄さんの貯金の3倍と弟の貯金の5倍を比較することになります。

 表にしてみましょう。

 現在と1か月後を計算してみました。兄の3倍と弟の5倍を比較すると、
現在の差が    11700−4500=7200円
1か月後の差が 11400−5000=6400円
その差は1か月に
7200−6400=800(円) ずつ減少します。

 7200円ある差が800円ずつ減少し、0になるためには、
 7200÷800=9(か月) かかります。


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 年令算タイプの問題を解く場合に注意すべき点は2点あります。
 ひとつめは、何と何を比較するかをよく考えることです。
【問1】の場合ではA君の2倍とお父さんを、【問2】では兄の3倍と弟の2倍を比較する必要があります。
 A君の年令とお父さんの年令、兄の貯金と弟の貯金。これらを直接比較しても上手に解くことができません。
 ふたつめは、表のはじまりを「1」にしないこと。「現在」や「今」から表をはじめないと、1年(1か月)ずれてしまいます。
 この2点に注意して問題を解いてみて下さい。


T41−弁償算 T41.pdf へのリンク
 ここでは、T11、T12を発展させた問題を学習しましょう。中学受験の世界で、「弁償算」と呼ばれているタイプの問題です。


【問題1】
 「5点もらえないだけでなく、2点引かれてしまいます。」ここが弁償算の特徴です。「5点もらえない」だけでも
「2点引かれる」だけでもないことに十分注意しながら解きましょう。
 まず全部正解だったら…、1問だけ間違えちゃったら…ってときの得点を計算してみます。

全部正解だったときの得点が  100−0=100(点)
1問だけ間違えたときの得点が  95−2= 93(点) です。
 合計得点は、×が1問増えるごとに
100−93=7(点) ずつ下がっていくのがわかります。

 このテストを受けたときの得点は、全問正解のときと比べて
100−72=28(点)
下がっているわけですから、

28÷7=4(問)
これで、×の数がわかります。

従って正答数は、
20−4=16(問) できました。

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もう一問。同じタイプの問題で求める場所を変えてみましょう。

【問2】
 【問1】と同じように、300個全部良品の場合、1個だけ不良品を作ってしまった場合、8個不良品を作ってしまった場合を考えて表にしてみましょう。

 不良品を8個作ったことによって本当は7500円もらえるところだったのに6100円しかもらえませんでした。
7500−6100=1400(円) 減ったことになります。

 1個不良品を作ることによって、
1400÷8=175(円) 減ってしまうことがわかります。

 従って、1個だけ不良品を作ってしまったときには、
7500−175=7325(円) もらえることになります。

 299個良品を作ることによって7475円もらえるはずですから、これと7325円の差が、不良品を1個作ってしまったときに引かれる金額です
7475−7325=150(円) になります。

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 不良品のれんがを1個つくると150円弁償しないといけないんですね。だからこのタイプの問題を「弁償算」といいます。


T42−和や差がわかっている問題 T42.pdf へのリンク
 もう1回T11、T12を発展させた問題を学習しましょう。中学受験の世界で、「つるかめ算」と呼ばれているタイプの問題をすこし変化させた問題です。
 「鶴と亀があわせて20匹います。足の数の合計は62本です。亀は何匹いるでしょう」
このように鶴と亀の数のと、足のがわかっていて解く問題が「つるかめ算」です。
 「つるかめ算」は「表」を使っても解けますが、「面積図」を使って解くのがより一般的だと思います。実際に解いてみると「面積図」を使って解く方がなんだか楽しいので、今後作成予定の「面積図」のところで本格的に紹介する予定です。
 ところで「表」を使うと上の問題が鶴と亀の数のとか、足の数のとかになっていても解くことができるのです。


【問1】
 まず男子が40人女子が0人のときと、男子が39人女子が1人のときを表にしてプリントの枚数の差を計算します。
女子が0人のとき漢字プリントと計算プリントの差は、120−0=120(枚)
女子が1人のとき漢字プリントと計算プリントの差は、117−2=115(枚)
 プリントの差は女子が1人増えるごとに
120−115=5(枚) ずつ少なくなっていくのがわかります。

 漢字プリントが計算プリントより5枚多いとき、漢字プリントと計算プリントの差は女子が0人のときと比較して
120−5=115(枚) 減っているわけですから、

115÷5=23(人) これで、女子の人数がわかります。

従って男子の人数は、
40−23=15(人) できました。

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T421は男子と女子のとプリントの数のがわかっているタイプの問題です。




もう一問。同じタイプの問題で求める場所を変えてみましょう。

【問2】
 100円のノートが150円のノートよりも4冊多いので、100円のノートが4冊150円のノートが0冊のときと、
100円のノートが5冊150円のノートが1冊のときを表にして合計金額を比較します。

100円のノートが4冊150円のノートが0冊のときの合計金額が400+  0=400(円)
100円のノートが5冊150円のノートが1冊のときの合計金額が500+150=650(円)
 ノートを買う冊数を1冊ずつ増やすと、合計金額は
650−400=250(円) ずつ増えます。

 合計金額は100円のノートが4冊、150円のノートが0冊のときと比べて、
2400−400=2000(円) 増えているわけですから、

 2000−250=8(冊)
ノートは8冊ずつ増えていることがわかります。

 従って150円のノートの冊数は、
0+8=8(冊) になります。

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T422は100円のノートと150円のノートのと金額のがわかっているタイプの問題です。


T5−場合の数の問題 T5.pdf へのリンク
 ここでは、「場合の数」の問題を表を利用して解く方法を学習しましょう。場合の数の問題を解く場合、小学生のレベルでは「樹形図」か「積の法則」を使うのが普通です。ところがこのタイプの問題では、「樹形図」も「積の法則」も少し使いにくい。このタイプの問題を解くときには表を使うことをおすすめします。


【問題1】
 できるだけ金額の大きな硬貨が、できるだけ多い場合から、順番に書き出してみましょう。


100円玉は最大で2枚。そのとき、
50円玉は最大で0枚、10円玉は4枚。

100円玉が1枚のときは、
50円玉は最大で2枚、そのとき10円玉は4枚。
50円玉が1枚のときには、10円玉は9枚。
50円玉が0枚のときには、10円玉は14枚。

この手順で最後まで書き出すと上の表のようになります。

 答えは9通りですね。

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もう一問。選び方に制限をつけてみましょう。

【問2】
 「合計の枚数が20枚以下になるようにして…」「どの硬貨も最低1枚は使うものとします。」の2つが、新しく付け加えられた制限です。これを守って書き出してみましょう。

100円玉は最大で3枚。そのとき、
50円玉は最大で1枚、10円玉は2枚。
50円玉を0枚にできないので、
100円玉が3枚のときはこれで終わりです。

100円玉が2枚のときは、
50円玉は最大で3枚、そのとき10円玉は2枚。
50円玉が2枚のときには、10円玉は7枚。
50円玉が1枚のときには、10円玉は12枚。
50円玉を0枚にできないので、
100円玉が2枚のときはこれで終わりです。

100円玉が1枚のときは、
50円玉は最大で5枚、そのとき10円玉は2枚。
       ・
       ・
       ・
50円玉が2枚のときには、10円玉は17枚。
50円玉を1枚のときには、10円玉は22枚。
硬貨の合計の枚数が20枚を超えてしまうので、これは書かないで終わりにします。

 答えは8通りになります。

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 これで表に関する問題(Tシリーズ)は卒業です。
 小学生の段階では、T−1からT−5までが理解できれば、表を利用して解くタイプの問題はほとんど解けるようになると思います。

こちらに体験版を用意しましたので、一度チャレンジしてみて下さい。
体験版プリントT-SAMPLE.pdf へのリンク
    体験版プリント解答T-SAMPLEA.pdf へのリンク

一通り練習ができたら、次にこれをミックスしたパターンに挑戦してみましょう。

   

このレベルの問題がすらすらとけるようになったら表を利用する問題に関してはかなりの完成度です!